自立サポートセンター0➡1(ゼロイチ)
センター長 成田 智弘
私は、週に1回専門学校でカウンセリングの授業を担当しています。生徒の皆さんは、在学中に実習や国家試験の準備など、やらなければならない事がたくさんあります。
学校では、知識や技術、専門職としての価値観など多くの事を在学中に吸収しなければなりません。
そのため、私が担当しているカウンセリングの授業では、知識を詰め込む(頭を使う)事が中心ではなく、生徒さんが感情(気持ち)を表出することができる雰囲気・環境になる事を大切にしています。
私が教壇に立つ事はありません。私も生徒さんと一緒に机をつなげた輪の中に入って一緒に、「聴き合い」・「伝え合い」に参加しています。
前期は2年生、後期は1年生の授業となっており、現在は後期で、今回は4回目の授業でした。
授業のスタート時は、毎度こちらから生徒の皆さんへ「何か、みなさんの中でお話ししたい・・・言葉にしたい・・声にしたいところ等ありませんか?・・・何でもいいんですよ」と言葉をかけます。
生徒のみなさんは、多くの場合無言になります。この日も、やはり無言の沈黙が続きました。
その時、私から生徒のみなさんへ、「たった今、胸のあたりで何を感じているか・・・そのあたりを言葉にしてみることはできますか?・・・」と伝えます。すると、生徒さんから「今は、特に話したい事はないですかね」とか、「みんな黙っているけど、誰か話してくれないかなぁって、思っていました」などの言葉が語られました。
その場面を通じて、自分の今の状態・たった今の自分の気持ちを見つめるという事は、今みんなが言葉にした過程であるという説明を行います。(体験と理論を統合する)
その様なやりとりを通して、「たった今の自分の感情・気持ちを言葉で表現する」を体験していきます。
その後の時間では、ストレスマネジメントや、悩む事の意味などについてもみんなで話し合いました。