自立サポートセンター ゼロイチ
センター長 成田 智弘
私は「自立サポートセンターゼロイチ」の業務と共に、障害者グループホームの支援にも携わっています。今回は、障がい者グループホームの支援について触れたいと思います。
私はこれまで、精神科病院の相談室や精神科デイケア・障がい者就労移行・継続支援、公的機関福祉窓口、教育機関など様々な場所で福祉支援者として仕事を行ってきました。
それぞれの機関で支援を行う事に難しさを感じてきましたが、食事提供・金銭管理・服薬管理・掃除支援・通院や外出の同行・余暇の過ごし方支援・夜間の体調や精神的なサポートなど、24時間365日入居者さんに対応するグループホーム支援に特に難しさを感じています。
障がい者グループホームでは、支援者さんからの細かな生活支援サポートが無い状態では地域で暮らす事が難しい方々も生活しています。
障がいの程度や状況にも寄りますが、支援者は入居者さんが一人でできる箇所を徐々に増やしていける様に関わりを持ちます。
そんなグループホームですが、グループホームで暮らす入居者さんがグループホーム内で生活破綻していく行動パターンのベスト5が存在する様に感じます。
<生活破綻の行動ベスト5>
- 正しい服薬が出来なくなる。
(自己中断・自己調整・通院拒否) - お金を計画的に使う事が出来なくなる
(欲が強くなる・スマホ課金) - 規則正しい食生活が出来なくなる
(好きな物しか食べない・食べ過ぎ・食べなさ過ぎ) - グループホームのルールを守れなくなる
(自由を過度に主張する) - グループホーム職員との接触を拒否する
(対応に文句を言う・職員を無視する)
①~⑤の状態になる事を回避するためにグループホーム支援者が介入し、入居者さんの生活が破綻していく事を予防します。安定した生活を送る事で、入居者さんが自分らしく生きていく事に繋がっていきます。
しかし、①~⑤の部分と上手く付き合いながら安定した生活を送る事は意外に難しく、時に入居者さんが欲求や気持ちを抑える事が出来ずに感情を支援者に爆発させてしまう場面もあります。一方で、①~⑤に対してグループホームから提供される支援に沿って安定した生活を続ける入居者の方々も存在します。
障害福祉のサービスには、グループホームの様な暮らしの場や、仕事をする場を提供するものなど様々なサービスが存在します。私たちゼロイチに入ってくる相談には、「自分は福祉サービスの対象になるのか?」という気持ちを抱えて公的機関の相談窓口に相談する事にも躊躇しているという内容が多くあります。新たな一歩を踏み出す機会として、ぜひ当センターをご活用ください。