自立サポートセンターゼロイチ
センター長 成田 智弘
Bさんはグループホームで生活しながら障害者雇用枠で仕事をしていました。しかし、職場でのストレスを回避する事が出来ずに退職してしまいました。
その後、Bさんは部屋の中でゲームをして過ごす事が中心の生活になってしまいました。Bさんは精神科病院での診察とカウンセリング受けていましたが、次第に病院にも足が向かなくなり通院が途絶えてしまいました。
現状からの脱出を支援しようと、グループホームの職員が必死に本人と関りを持ち続けましたが状況は変わらず、Bさんの健康状態は次第に悪化していきました。
支援に限界を感じたグループホーム職員から、当センター(自立サポートセンターゼロイチ)に介入の相談がありました。
後日、Bさんのご両親からも当センターに介入依頼があり、グループホームを訪問する形でBさんと当センター専門員による週1回1時間の面接をスタートしました。
訪問面接をスタートし、Bさんに対するカウンセリングを継続していくと、「このままではマズイと思っていたけど、どうすればいいかわからない・・・今のままの生活に楽な感覚も覚えてしまっている」と、Bさんが自分の気持ちを話してくれました。専門員はBさんの気持ちを受け止める面接を繰り返す事で、Bさんの気持ちが整理されるお手伝いを続けました。
当センター専門員はBさんと話し合いながら、精神科クリニックへの通院調整と同行を行い、Bさんはクリニックでの診察と精神科デイケアへの通院をスタートする事が出来ました。
<この事例からわかること>
グループホームなど福祉サービスを利用しながら生活していても、福祉就労への参加や通院を定期的に行えないケースは存在します。
グループホーム内で支援員が生活支援サービスを提供したり、医療機関が医療を提供しようとしても、それぞれのサービスには枠が存在します。その枠は、「時間」「労力」「人材」「役割」など様々です。それぞれの機関にある枠を超えてのサービス提供がより難しい時代となっている印象があります。
私たち自立サポートセンター0⇒1(ゼロイチ)は、福祉や医療・公的機関などの枠から漏れており困っている方々を対象としています。
お気軽に相談ください。