自立サポートセンターゼロイチ
センター長 成田 智弘
Aさんは元々仕事をしていましたが、人間関係が上手くいかなくなり退職。その後約4年の間、自分の部屋でゲームをして過ごす生活が続いていました。
Aさんが引きこもっていた4年の間も、公的機関や生活を支える福祉事業所・精神科病院等のサポート体制があり、それらの支援を継続して受けていました。しかし、それら関係機関の介入があっても、Aさんが一歩を踏み出す事は出来ませんでした。
その様な状況が続いていた事から、当センターへAさんの家族からAさんへの支援介入相談がありました。自立サポートセンターゼロイチからAさんへ、当センターの存在や支援の目的等を説明し、現状の気持ちを詳しく聴かせていただきました。
するとAさんから「このままではいけない・・・仕事に行けなきゃ」と言葉があり、当センターの介入がスタートしました。
私とAさんによる週1回1時間の面接を4回行いました。前半は、幼少期からの親子関係に対する感情が語られました。また、現在の状況と気持ちのギャップ等が語られました。Aさんの中で満たされていなかった現在の感情が満たされていく様、面接の場面で特別な関りを行いました。(Aさんに沿う)
4回の面接を経て、Aさんは福祉就労の見学と体験利用を行い、福祉就労事業所と契約を結び仕事をスタートしました。
Aさんの声色は変わり、はっきりとした大きな声で自分の状況や気持ち語る場面が多くなりました。
人の力は不思議です・・・関りを持つ「人」次第で、Aさんの様に、Aさんの中に存在する力が発動していきます。
自立サポートセンターゼロイチでは、人それぞれに存在する力がその人の中で発動していくお手伝いをさせていただいております。